食の調査データ・トレンド
2020/04/28
テレワーク中の食事は?テレワーク実施の広がりで、ランチタイムの出前の利用が増加
テレワークが推奨される昨今、ランチタイムの過ごし方にはどのような変化が起こっているのでしょうか? 本記事では、テレワーク中の食事に関する調査結果について、分析とともにご紹介します。
「食」ビジネス、IT情報など飲食業界のトレンド情報をお届けする総合メディア『フードテック総研』は、日本最大級の出前サービス『出前館』会員を対象に、テレワーク中の食事に関する調査を行いました。テレワークが推奨される時代において、ランチタイムの過ごし方にどのような変化が起こっているのでしょうか?
2020年4月の調査結果では、食事の準備に時間を割きたくない、できるだけ外出を控えたいというニーズによる「出前」人気の高まりでした。テレワーク中の食事で出前を利用する理由についてのアンケートも合わせてご紹介していきます。
調査結果サマリ
1. テレワークは96.5%の人に認知されている
2. テレワーク実施率は全体の26.8%で、多くの人が通常通り出勤している
3. テレワーク中の食事で最も多いのは「出前」で、一人暮らし世帯では78.1%が利用している
4. 在宅時間を有効に活用するため出前が好まれる
<調査結果詳細>
「テレワーク」という働き方を知っているか聞いたところ、全体の96.5%に認知されているという結果が得られました。テレワーク中の食事では、全体の50%以上が「出前」「自炊」「スーパーやコンビニのお弁当」を利用すると回答。とくに一人暮らし世帯の78.1%がテレワーク中の食事に出前を利用していると回答しました。
テレワークの認知度と実施率
出前館会員を対象に、「テレワーク」という働き方を知っているか聞いたところ、約8割が「言葉も意味も知っている」と回答しました。「名前だけ知っている」も含めると全体の96.5%が「テレワーク」を知っており、新型コロナウイルスの感染拡大により、政府やからの感染症対策の一環として「テレワーク」活用の呼びかけなどが「テレワーク」の認知を広めたと考えられます。
次に、テレワークを実施しているかどうか聞いたところ、「実施している」と回答したのは全体の26.8%でした。勤務先のテレワークに対する取り組みについては、命令・推奨している割合が38.3%の一方、「推奨されていない」は6割を超えており、認知度に反して通常通り出勤している人が多いと考えられます。
テレワーク中は「出前」と「自炊」が人気を二分する
テレワーク中はどのような食事をとることが多いか聞いたところ、1位は「出前(67.9%)」、2位「自炊(61.5%)」、3位「スーパーやコンビニお弁当(52.7%)」という結果が得られました。とくに一人暮らし世帯では78.1%が「出前」を利用していると回答し、「自炊(48.9%)」より約30ポイントの差をつけました。
全体では「出前」「スーパーやコンビニお弁当」に次いで多かった回答が「インスタント麺など買い置きの食材(47.7%)」で、手間をかけず素早くとれる食事が好まれていると推測されます。
一方、「自炊」については、二人暮らし世帯(75.2%)のほうが一人暮らし世帯(48.9%)よりも選択されやすく、世帯や生活習慣の差によるところはあるものの、「出前」と「自炊」がテレワーク中の食事の人気を二分していると考えられます。
在宅時間を有効活用するために出前が好まれる
テレワーク中の食事で出前を利用する理由に関するアンケートによると、「食事の準備をしないで済む」という理由が最も多く、67.4%をマークしました。また6割超が「できるだけ外出を控えたいから」と回答しており、感染症予防の観点からも出前が重宝されていることがうかがえます。
テレワーク中の食事の不満点として「食事の準備に時間を割きたくない」という回答が約2割あり、在宅時間を有効に活用するために、出前が利用されていることがわかります。また、プライベートと仕事の切り替えがしにくいテレワークでは「普段食べない食事が食べられる」出前は、「気分転換になる」ために利用されていることも推測されます。
テレワーク実施者、未実施者それぞれに対して「テレワークを(今後も)実施したいか」聞いたところ、実施者の約70%、未実施者の半数以上が「実施したい」と回答しました。テレワークによるライフスタイルの変化で出前が普段の食事の一つになり始めており、今後テレワークが広がることで、日常的な食事にも変化が出てくる可能性があります。
テレワーク中におすすめの出前メニュー
最後に、テレワーク中の食事におすすめの出前メニューを紹介します。テレワーク中は1日中家にいるため、普段と比べて消費カロリーが少なく摂取カロリーオーバーになりがちです。そのため、野菜をたっぷりとれるサラダボウルや低糖質高たんぱくのメニューなどでカロリーコントロールをするのもいいかもしれません。
しかし、毎日家にこもっているとバランスの良い食事を考えること自体がストレスになってくることもあると思います。そういう時は好きなものを食べて気分転換をするのもおすすめです。楽しく食事をするとNK細胞が活性化し免疫力も高まっていくこともわかっています。日々の食事にうまく出前を利用してみてはいかがでしょうか。
<おすすめの出前メニュー>
鶏と野菜の黒酢あん弁当(950円/大戸屋)
ハーブ鶏のローストチキンのパワーサラダ(900円/デニーズ)
ワッパーセット(1,010円/バーガーキング)
俺たちの麻婆豆腐(980円/肉汁餃子製作所ダンダダン酒場)
※価格はすべて税込価格です。価格は地域によって異なる場合があります。
『フードテック総研』では、日本の出前・デリバリーをはじめとする「食」産業の活性化に貢献するため、引き続き、最新の出前・デリバリー情報をお届けしていきます!
【調査概要】
テレワーク中の食事に関する調査
調査期間:2020年4月4日~12日
調査対象:出前館利用者 1,537名(うち、有効回答者数 979名)
この記事の監修者

フードテック総研編集部
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