食の調査データ・トレンド
2022/09/12
コロナ禍以降デリバリーする人が急増!エスニック料理に関する調査
本記事では、出前館会員を対象に実施したアンケート結果をもとにエスニック料理についての調査結果をご紹介いたします。
「食」ビジネス、IT情報など飲食業界のトレンド情報をお届けする総合メディア『フードテック総研』は、日本最大級のフードデリバリーサービス『出前館』会員を対象に、エスニック料理に関する調査を行いました。
エスニック料理とは「民族料理」を意味し、民族独自の料理がこれに該当します。フランス料理も日本料理も「エスニック料理」と言えますが、日本では主に東南アジア諸国の料理が「エスニック料理」と称されることが一般的です。
本記事では東南アジア諸国の料理に加え、インド、トルコ、メキシコなどの料理を対象に調査しました。
エスニック料理の支持率は男女ともに7割以上
エスニック料理を好きな人の割合

出前館会員を対象にエスニック料理が好きかを聞いてみたところ、75%の人が「好き」と回答しました。
女性も男性もエスニック料理が好き

男女別では、エスニック料理が「好き」と回答した人の割合は女性が75%、男性が70%でした。エスニック料理は女性が好きなものというイメージが強いかもしれませんが、男性にも支持されていることが分かりました。
好きではない理由は「香辛料」「食べ慣れない食材」

エスニック料理が「好きではない」と回答した人にその理由を聞きました。
もっとも多い理由は「ハーブや香辛料が苦手だから(70%)」、続いて「食べなれない食材が使われているから(45%)」でした。
刺激の強いものが苦手だったり、独特な風味のする食材に抵抗があったりする人にとってはハードルが高いのかもしれません。
人気が高いのは「タイ料理」「インド・ネパール料理」

エスニック料理が「好き」と回答した人に対し、好きなエスニック料理を聞きました。1位は「タイ料理(81%)」、2位は「インド・ネパール料理(80%)」でした。
3位以降は「ベトナム料理(68%)」、「台湾料理(65%)」とアジア料理が続き、5位は「メキシコ料理(62%)」でした。アジア圏でありながらも「シンガポール・マレーシア・インドネシア料理(40%)」は7位でした。
「その他(4%)」の回答としては「スリランカ料理」「ポーランド料理」「ギリシャ料理」など、さまざまな国や地域の料理が挙げられました。
エスニック料理別人気メニュー
エスニック料理の中でも人気の高い5つの料理について、好きなメニューを調査しました。
インド・ネパール料理で人気のメニュー


1位が「ナン(84%)」、2位が「タンドリーチキン(73%)」、3位が「バターチキンカレー(44%)」でした。
2位以降はカレーが多く占めるなか、2020年頃から専門店が登場したり、コンビニからも発売された注目メニュー「ビリヤニ(35%)」も6位にランクインしています。
タイ料理で人気のメニュー


1位が「ガパオライス(84%)」、2位が「トムヤムクン(68%)」、3位が「グリーンカレー(67%)」でした。
4位の「パッタイ(61%)」と5位の「カオマンガイ(59%)」も6割前後の支持を得ており、幅広いメニューが人気であることが分かります。
ベトナム料理で人気のメニュー


1位が「春巻(88%)」と「フォー(88%)」、2位が「バインミー(53%)」でした。
台湾料理で人気のメニュー


1位が「小籠包(84%)」、2位が「魯肉飯(88%)」、3位が「豆花(53%)」でした。
男女別では、3位の「豆花」は女性の割合が高く、4位の「排骨飯(バイコー飯)」は男性の割合が高いことが特徴でした。
メキシコ料理で人気のメニュー


1位が「タコス(96%)」、2位が「トルティーヤ(86%)」、3位が「ブリトー(76%)」でした。 4位のアボカドベースのディップである「ワカモレ(48%)」は女性に多く選ばれました。
エスニック料理を食べるきっかけは「なんとなく」「刺激が欲しいとき」

どのようなときにエスニック料理が食べたくなるかを聞きました。
圧倒的に多い回答が、1位の「なんとなく食べたいとき(66%)」、2位の「スパイスや香草など刺激の強いものが食べたいとき(65%)」でした。
コロナ禍での気分転換のためにエスニック料理を食べる人も多いのではないかと予想されましたが、意外にも「旅行気分や非日常感を味わいたいとき(26%)」との回答は少ない結果となりました。
「その他(4%)」で多い回答は「お酒が飲みたいとき」でした。また、「好物なので毎日でも食べたい」という声もありました。
4割の人がエスニック料理をデリバリーで注文
コロナ禍以降はフードデリバリーで頼む人が急増

コロナ禍の前後で、どのようにしてエスニック料理を食べることが多いかを聞きました。
コロナ禍より前は「レストランで食べる(77%)」が圧倒的に多く、「フードデリバリーで注文する(9%)」や「テイクアウトする(9%)」は1割以下でした。
一方、コロナ禍以後では「フードデリバリーで注文する(43%)」がもっとも多く、次に「テイクアウトする(24%)」が続き、「レストランで食べる(20%)」は大幅に減少しました。
コロナ禍を経て、デリバリーやテイクアウトなどの選択肢の広がりが明らかになりました。
よく頼むのは「インド・ネパール料理」

フードデリバリーでよく頼むエスニック料理1位は「インド・ネパール料理(58%)」で、半数以上の人に選ばれました。
2位は「タイ料理」、3位は「台湾料理」でした。
インド・ネパール料理はデリバリーサービスへ出店しているお店も多いことから、注文する人も多いと考えられます。
増えてほしいのは「タイ料理」「台湾料理」

フードデリバリーに今よりも多く店舗があるとよいと思うエスニック料理は、1位が「タイ料理(42%)」、2位が「台湾料理(38%)」、3位が「ベトナム料理(35%)」でした。
「インド・ネパール料理(25%)」を除き、好きなエスニック料理の上位と同じ顔ぶれとなりました。
デリバリー出店が活発な「インド・ネパール料理(25%)」は7位と、ニーズが満たされてきているような印象を受けます。
エスニック料理のデリバリー進出は加速中

出前館におけるある一か月のエスニック料理店の数は、2021年から2022年にかけて367%増加しています。
今後もさまざまな国や地域の料理を自宅で楽しむことができるようになるでしょう。
『フードテック総研』では、日本のフードデリバリーをはじめとする「食」産業の活性化に貢献するため、引き続き、最新の情報をお届けしていきます!
【調査概要】
エスニック料理に関する調査
調査期間:2022年8月31日~9月6日
調査対象:東京23区の出前館利用者 946名
この記事の監修者

フードテック総研編集部
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